高木 和弘

代表理事

高木 和弘 たかぎ かずひろ
ヴァイオリニスト

ダラス室内交響楽団(Dallas Chamber Symphony Orchestra)コンサートマスター


大阪に生まれる。これまでに和波孝禧、森悠子、エドワード・ウルフソン、エドワード・シュミーダーの各氏に師事。

6歳よりバイオリンを始め、国内で数々のコンクールに優勝及び入賞を果たし、大阪で最も古い歴史と伝統を誇る大阪府立北野高等学校を卒業後渡仏。リヨン高等音楽院に学び、1994年に首席で卒業。

1995年渡米し南メソディスト大学に学ぶ。その後も2000年より文化庁派遣芸術家在外研修員としてシカゴのルーズベルト大学に在学。

主な賞歴としては1997年度ブリュッセルで行われたエリザベート王妃国際コンクール入賞、1998年ジュネーヴ国際コンクール第3位(1位なし)、2001年アメリカ・インディアナ州で行われたフィショッフ室内楽コンクールにてユーシア弦楽四重奏団の第一バイオリン奏者として第一位などが挙げられる。

国内では、2005年度文化庁芸術祭新人賞、大阪文化祭賞大賞受賞、 2007年度第19回ミュージック・ペンクラブ音楽賞オーディオ部門録音作品賞を受賞と、その芸術家としての認知と評価も非常に高い。

近年は音楽のジャンルの壁を飛び越えての活動もめざましく、DJ YOKU率いるクラブ系サルソウルオーケストラ、A Hundred Birdsのバイオリン奏者として、またヒップホップのキーボーディスト、タケウチカズタケ氏とのユニットtokyo.pandaのバイオリンとしてもシーンを沸かせている。FUKUOKA LOVE & COLLECTIONやBANANA REPUBLICのショー等、ファッションショーでの出演も数多い。

国内外のオーケストラとのソリストとしてもこれまで大阪フィルハーモニー、大阪交響楽団、関西フィルハーモニー、日本センチュリー交響楽団、東京交響楽団、ベトナム国立響、ヴュルテンベルグ・フィルハーモニーなどとの共演も多数ある。

コンサートマスターとしてもダニエル・バレンボイム率いるシヴィック・オーケストラ・オブ・シカゴのコンサートマスター、ドイツのヴュルテンベルグ・フィルハーモニーの首席コンサートマスター(2002~2006)、東京交響楽団コンサートマスター(2007~2012)、山形交響楽団ソロ・コンサートマスター(2006~2013)等を経て、現在は国内外の様々なオーケストラから多くの出演の依頼がある。

室内合奏の分野においても恩師森悠子女史率いる長岡京室内アンサンブルでの経験を活かし、リリス・チェンバー・オーケストラのリーダーとしても活動を展開中である。またサミット・ミュージック・フェスティバル(ニューヨーク)など国内外の講習会にも講師として招かれ、後進の指導にもあたっている。近年、日本で最高権威を誇る日本音楽コンクールの審査員としても度々招かれている。

現在、長岡京室内アンサンブルメンバー、ダラス室内交響楽団コンサートマスター(アメリカ)、いずみシンフォニエッタ大阪メンバー、リリス・チェンバー・オーケストラのリーダー、A Hundred Birds, tokyo.pandaのバイオリニストとしても演奏活動を展開中。

高木和弘オフィシャル


  


役員・スタッフインタビュー

【インタビュアー】
国内で数々のコンクールに優勝及び入賞を果たされて、フランスのリヨン高等音楽院を主席で卒業、さらにはアメリカに渡りメソディスト大学で学ぶなど、いわゆる「エリートコース」を歩まれて現在も有数の楽団にソリスト、コンサートマスターとして招かれるなど、正に演奏家(プロ)としてご活躍中かと思われます。
ご自身のことでも体が足りないほどと察しますが、そんな中でなぜこの協会設立をしようと思われたのですか?

【高木氏】
実際に僕は周りからそういったエリートの一人と思われているのかもしれませんが、育った家庭環境も今までしてきた生活も本当に普通の気楽なものでした。
なのに、人には僕がバイオリンがひけるというだけでそのようなイメージを与えてしまうのはどうしてだろうと考えたとき、そこにはいい意味もあるのですが、悪い意味でも弦楽器というものに対して殊更一般的には「敷居の高い」イメージがありすぎるのではないかと感じるようになりました。「敷居の高い」イメージが弦楽器普及の足かせになっているのであれば、それを払拭したいという気持ちがありました。
「弦楽器を習ってみたい」「弦楽器を演奏できる喜びを他の人にも伝えていきたい」など思っている人から、「演奏できるけど披露する機会が無い」「プロになりたいけど、切っ掛けがない」など、すべての人にそれをいつの日か叶えられるように、可能な限りお手伝いをさせていただきたい・・・節にそう願う気持ちがあったので、協会設立に至りました。

【インタビュアー】
弦楽器の世界、特にヴァイオリンを選択する方は絶対的に多いと聞いています。その中から一つ抜け出るのは並大抵の努力ではないと思います。
お会いする前にイメージしていたのは、もっと話しづらいのかと思ってました。一つ抜け出た人だから当然かなと思ってました。
でも、お会いした瞬間から笑顔で気さくなので、言葉は悪いですが拍子抜けした感じです。 「敷居が高い」と思わせていると感じさせない気持ちの表れからなんですか?
それとも、元々そのキャラクターなんですか?

【高木氏】
そもそも楽器をひくということは、楽しい行為なはずです。そんなことを日常やっているのだから道楽人生を歩んでいて当たり前ですね。(笑)

【インタビュアー】
周りが勝手にイメージを作り上げているんですね、きっと。

異業家とのコラボレーションを試みる

【インタビュアー】
弦楽器もしくはクラシックの「敷居が高い」イメージを払拭していく策として、何か考えていることはありますか?

【高木氏】
具体的には、コンセプトとしてみんなの意見が一致しているのは「演奏家×異業家」、異業種の方々とのコラボレーション企画です。 まるで接点の無かった異業界で活動されている方々と、音楽を通じてお仕事を作っていくことで、新たな弦楽器の表現が出来る、さらには新しい人間交流が生まれる。時には必然的に、時には偶発的に、時代を大きく動かすアイデアが生まれることがあるかもしれない・・・そんな期待をしています。何か新しいことをするためには、思い切ったことをするべきと思います。

【インタビュアー】
全くの異業種の方ですか、斬新ですね。歴史の長いこの業界を客観的に見れる人ということでしょうね。
その「異業家」と関わるはずの演奏家(プロ)、演奏者(プレイヤー)を目指す方はどういう心構えでこの協会と関わって欲しいと思いますか?

関わる全ての人と一緒に夢を見ていきたい

【高木氏】
心構えというより、今まで接点の無かった方々ですので、斬新なアイディアが出てくるかもしれません。今までの常識に固執せず、新鮮な気持ちで聞いて欲しいですね。また、新たなアイディアだけではダメなので、自分の業界のノウハウを織り交ぜながら、新たなものを見つけて欲しいと思います。
心構えを持ってないといけないのは、むしろ我々協会側だと思いますよ。恐らく色々な夢や希望など、思いがあって演奏家(プロ)、演奏者(プレイヤー)の方々がメンバーになってくると思うので、一人ひとりの思いに共感し、「一緒に夢を見ていく」ことが我々の勤めだと思います。

【インタビュアー】
「一緒に夢を見ていくこと」・・・いい言葉ですね。心強いと思います。

メンバーの「夢」の中でも演奏家(プロ)になる、もしくはそれ以上を目指すことは簡単なことではないと思います。
高木さんのような演奏家になるためには、何が必要なんでしょうか?

【高木氏】
持てる技術は随時最大限に音楽表現に余すところなく生かしてこそ、真価を発揮するものです。そして、それはリスナーとの100%の音楽的共感を意味するのです。それを目指して日々精進すること、さらには自分の演奏を好んで聞いてくれる方(ファン)を大切にすることです。このファンのみなさんが、演奏家の道を切り開いてくれるはずです。
協会は、演奏家、演奏者にこの「ファン」を増やすための活動も、提案していきます。

新しい時代の幕開けを目指す

【インタビュアー】
協会役員の方々とは日頃から共に演奏される機会が多いと聞きます。みなさんで何か新たな演奏会企画は考えられているのですか?

【高木氏】
実のところ、役員の顔ぶれが一同に会して演奏する機会が今まで無かったのです。それぞれが意見を出しあって企画を練っていくことで、どんな多様なイベントが生まれるのか・・・自分自身も楽しみにしているんです。

そんな期待感をここに関わる全員で共有できればそれは或いは新しい時代の幕開けを意味するのかもしれませんね。

【インタビュアー】
長時間に渡り、ありがとうございました。日本弦楽器演奏家協会の発展を願っています。 また、ぜひ役員全員の演奏会に行ってみたいです。
宜しくお願いします。


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